メモリアルダイアリー

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自分が特撮番組を見たときの気持ちや、日々の生活の中で感じたことを自由気ままに綴ろうと思います。

ビルド統括『平成』に取り残された人間。ラブ&ピースの『令和』へ 1

平成ライダーも20作目の記念作品、『ジオウ』で幕を締め、令和ライダー『ゼロワン』が放送している現在。

 

私はゼロワンを毎週録画しベルトを買い、観ていて面白いとも思うしtwitterのトレンドにゼロワンの名前が載っていることもうれしいし、フォロワーの皆様が毎週感想をツイートしたり、悶えたりしているのを見るのがとても好きだ。腹筋太郎とかね。

 

ビルド愛は私もあふれてやまないが、twitterではビルドについて愛を持って語ってくれている方が多数いるため、私はこちらに逃げてきた。

 

私がよく見ている方たちを一部紹介しておく。

 

このブログで名前を使わせていただきたいと連絡したところ快く受けてくださった「ゆきやなぎ」さんと「桐沢たえ」さんだ。

 

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 この方のツイートはキャラ愛に愛を重ねて愛を書き殴っている。戦兎愛がすごい。ものすごいのだ。(語彙力)中の人も愛情たっぷりで奇麗で心の優しい方なのだろう。私もそうなりたいものだ。

 

 

 

 

お次はこの方、桐沢たえさん。

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桐沢たえさんのtwitterがこちら。この方はニチアサの話はもちろん、ビルドで括って言えばスタークとエボルト、ひいてはそのスーツアクターさんである岡田さんに特に愛をもって呟かれている。

 

ここ最近だとこのツイートにはめちゃくちゃ笑わせてもらった。

目の付け所が素晴らしい。

 

 とまぁ有名なお二人の力をお借りしてこの記事を少しでも色のあるものにしようと思う。

 

今回この記事を書こうと思ったのは「令和ライダー」になにか今一つその波に乗れないからだ。

みんなが令和ライダーの波に乗っている中、乗れないのだ。そのウェーブに。「心に穴が開いたような」という表現はおそらくこの時のためにあった。

高校生の時3年半付き合ってた彼女に別れを切り出され最後に「そんなに好きじゃなかった」と言われた時よりも穴が大きい。

 

これが『ロス』なのか。

 

小さいときに観ていたクウガアギトは別にして自分の意思としてはっきりと仮面ライダーを視聴した記憶がある電王や、ダブル、ウィザードが終わったときや戦隊ものでいえばシンケンジャー、ゴーバスターズ、といった作品が終わったときも『ロス』になっていたのだが、今回はその非ではない。

 

せっかく買ったゼロワンドライバーもアイテムである「プログライズキー」を集める意欲があまりわかない。ずっとフルボトルを振っているし、ハザードトリガーを鳴らして暴走させる。

 

フルフルボトルを使ってそれを止めるしジーニアスボトルとクローズビルド缶、それとグレートクローズドラゴン、そしてCDから「BE THE ONE」を流してビルド39話「ジーニアスは止まらない」を永遠に再現している。

 

重症。もはや重体。 それを動画にして編集して自分で見返して満足する。えぐい。

創動もほとんど持っているのでそれも合わせて飾る。遊ぶ。やりたい放題。

 

フルボトル60本を何としても集めたくて友達に一般販売ではないフルボトルをプレゼントしてくれと頼んだり、断腸の思いでクマボトルを購入したりした。f:id:matsu_memorial:20191019153612j:image

 

ビルドとクローズの変身音声を編集の力を使わずに同時に流したい!と思って二本目のビルドドライバーを購入し、一人で二つのベルトを鳴らしセルフでアドレナリンを出すのだ。

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リザードナックルはビルドドライバーよりスクラッシュドライバーと連動させる方がより「カシラ感」が出るので(というよりブリザード特殊変身遊びは心が持たない)レンチを下げまくって変身や必殺技遊びをして指クイっとして遊ぶ。

 

そしてビルドと言えば外せない紫色の仮面ライダー、ローグ。クロコダイルクラックフルボトルを使って渋く(渋くない)、低い声(低くない)で変身と言いながらレンチを下げて遊ぶ。

 

幻さんほんと好き。だから早くVシネ「仮面ライダーローグ」を作って幻徳セリフ入り玩具を販売してください。

 

そうそう、ブラックパンドラパネルを持ちながらフルボトルをゆっくり入れてエボルドライバーとエボルトリガーで地球消滅ごっこも楽しい。

 

 

とまぁいまだにビルド玩具で遊び続けているのだ。本編、夏冬映画、Vシネマ、テレビくんDVDもいまだに繰り返してみている。抑えられないのだ、ビルドへの愛を。

 

完全に「平成」に取り残された。脱却できていない自分に笑えてくる。目覚ましはビルドの曲。自宅の鍵についているのもビルドのアイテム。何か色を選ぶ時も赤青がまず浮かぶ。

 

 

 

今年の年始はひらかたパークに「ジオウ&ビルドショー」を見に行った。二回見た。録画もした。写真も撮りまくった。でも穴が埋まらない。 

 

なので自身のブログにありったけを書き殴ろうと思う。以前も少し書いたのだが今回は更にだ。

 ジオウの頃にはその穴が出来ていて1年かけてさらに深く、大きく形成されたのだきっと。

 

 

仮面ライダービルド 変身ベルト DXビルドドライバー

仮面ライダービルド 変身ベルト DXビルドドライバー

 

 

 

 

 閑話休題。ここからはビルドの本編、映画、Vシネマすべてを記録しながらそのことに関して自分の気持ちを殴り書く。執筆のBGMはビルドのCDBOX。「さぁ、実験を始めようか。」から始めることにする。

 

 

 

 

 

 

 ビルド本編の第一話「ベストマッチな奴らから始まった「桐生 戦兎」と「万丈 龍我」との物語。

氷室 幻徳」のナレーションから10年前の有人火星探索のカットに始まり、宇宙飛行士が何か箱を持ち上げ…というところから話は進みスカイウォールの惨劇の説明、極プロジェクト等の事を壁のある街を見ながら話す幻徳、そしてそれをメモするフリーの記者「滝川 紗羽」。そして名言、「隣のホテルで朝まで語り明かそうか?」の一言である。

 

ここ、ニチアサでそういうのを匂わすセリフを使っていいんだ、攻めていいんだ。と驚いたことを覚えている。とそんな衝撃を後に舞台は夜のシーン。

 

ハリネズミのスマッシュに襲われる紗羽を助けた赤と青のライダー。

軽い、少し陽気にも聞こえる声。ドリルを模した武器を使い、スタイリッシュにスマッシュを倒し、その成分を吸収したライダーは大きな観覧車のイルミネーションをバックに目を輝かせて立っていた。 

 

というところでタイトルバックが入る。この時私は感じた。

「この作品絶対面白い。」という直感。根拠のないただ特撮を19年見続けてきた人が感じる予感。

 

およそ10年前、『仮面ライダーW 』の一話でも感じた予感がこの作品でもあった。奇しくも半分このライダーであり、夜が一話であり、目が光るスタートだった。

 

 

 

www.youtube.com

 

 OPはなく地下室から場面は始まり、科学を扱う番組でよくある、ピタゴラスイッチ的な仕掛けでコーヒーを淹れたりというシーンの裏、序盤の敵「ナイトローグ」になにやら液体付けにされているカットが挟まりつつ、フルボトルを生成するところやその装置から出てくる「石動 美空」、陽気なマスター「石動 惣一」など主要な人物がテンポよく登場する。

 

同時に戦兎が過ごしている場所が喫茶店であり、その家賃がたまっていたり、そのためにバイトに行くだったり、開発したバイクの説明だったりと、エグゼイドまでのライダーと少し毛色が違う。

 

何が違うのか。

 

会話量が多いのだ。説明口調ではなく、「会話」劇なのだ。武藤さんも後々超全集や公式読本で序盤の主要メンバーの会話シーンに「4ページも使った」と仰っていた。

確かに、とうなずけるくらいのセリフ量なのだ。これが心地いい。スッと入るのと同時にキャラ付けもされていたのが上手い。

 

その後、戦兎は記憶喪失であったり、たぶん物理学者ということだったり、万丈という犯罪者が逃走したり、と出来事がいくつも起こる。

 

その万丈は冤罪を掛けられ、スマッシュにされる囚人を見て逃走していたのだ。

 

政府が作ったガーディアンたちから追われる万丈。 

そしてその万丈を追いかけ、戦兎は「最悪の出会い」を果たす。

 

冤罪を掛けられ、誰も信じられる人がいない万丈を見つめながら戦兎はこう言う。

 

最悪だ。今日という日を俺はきっと後悔する。

 

そして万丈をバイクの後ろに乗せ、二人は逃亡犯となる。

そんな折、万丈は戦兎に質問する。「なぜ助けたのか」と。

 

戦兎は迷うことなく即答する。「俺はお前を信じた。お前は嘘をつくような奴じゃない。ズボンのチャックは全開だけどな」と。

 

バイクに二人乗りをしてそのまま政府の追手から逃げる。平成19作にしてまだ新しい切り口の一話があるもんだと感心した。

 

これが戦兎と万丈の初めての出会いであり、最高の相棒との物語の始まりである。

 

この一話、平成ライダーを19作品見てきてあまりにも自分の中でがっちりと心をつかまれた話だった。

 

役者はもちろん、ライダーのスーツ、敵のデザイン、川井憲次さんの音楽、パンドラボックスという厨二感くすぐるアイテム、日本が三つに分裂というぶっとんだ設定、セリフ回し、どれをとっても私の心を貫いたのだ。

 

この日から日曜日がものすごく待ち遠しく、5回ほど毎回見直しフルボトルの振り方や刺し方、ベルトの回し方など舐めまわすように見ていた。本や玩具もすべて買い集め、自室はどこを見渡してもビルド一色という形だった。

 

主題歌の「BE THE ONE」、これがまた脳裏にしっかりと焼き付く小室メロディ、切なくもかっこいい歌詞、bevarlyのハイトーンボイス。それらがベストマッチし、今でも朝の寝起きの音楽はこれにしているほどだ。 

Be The One, Be The One
All right!
明日の地球を投げ出せないから
Be The Light, Be The Light
All right!
強くなれるよ 愛は負けない
何かを助け救って抱きしめ
心に触れて 届くよ 伝われ
Be The One, Be The Light
メッセージ送るよ 響くよ 

>https://www.littleoslo.com/lyj/home/pandora-be-the-one-feat-beverly-歌詞-mv/より引用

 

Be The One

Be The One

  • provided courtesy of iTunes

 

続く二話では万丈の彼女の死、ハザードレベルという概念、鍋島という序盤の謎を握るキャラの登場などドンドン話が進む。三話、四話…と一つ一つ謎が解決にするにつて新たな謎が増え、、という手法で話が展開されていく。

 

そして、ここで仮面ライダービルドの特徴、一つの持ち味ともいえる「あらすじ紹介」が始まる。このあらすじ紹介が実は最終回にエモい形で回収されるのだがそれはまた後の話。

 

 

前半16話までが東都編という形になっており、冬映画の「平成ジェネレーションズFINAL」、スパークリングフォームの登場、ブラッドスタークの正体。ブラッドスタークと戦兎の雨の無音変身シーン。戦兎と万丈の戦いなど見どころもたくさんある。

 

そして同時期、あの冬映画が上映される。

 

この映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL エグゼイド&ビルドwithレジェンドライダー」はビルド14話、15話の間の話であり、武藤さんと高橋さんの二人で脚本を投げ合いながら書いたという。

武藤さん的には戦兎は本編開始の一年前にはすでにビルドとして活動していたので「仮面ライダー」としての決意、意思は固まっている。

 

であれば狂言回しに徹して万丈を主役に持ってくるという話にしたと語っていた。(確かオーディオコメンタリー)

 

 

 

 

なるほど、確かに戦兎はビルド3話「正義のボーダーライン」で「見返りを求めたらそれは正義とは言わない」といい、「クシャっとなるんだよ、仮面の下で見えねぇけど」ということを言う。

 

戦兎は記憶喪失で自分のアイデンティティが誰かを「守ること」「愛と平和のために戦うこと」という部分に集約されている。それがすごくわかるセリフであり、そのアイデンティティが脆く、弱い。

 

それでも誰かの笑顔のために戦うのが「仮面ライダー」だと。

 

そして映画という一時間を使っていまだ「仮面ライダーとして戦う意味」を見出せなかった万丈に戦う意味を背中で教えてくれるレジェンドたち。

 

レジェンドたちが集まる理由としても納得のいくスケールの大きさである二つの世界を融合させての崩壊を目的とする敵。

 

「平ジェネFINAL」がものすごく面白いのもうなずける。

 

この映画一番の見どころはレジェンドが全員集合した時の決めセリフが全く合わないシーン。

以前ジオウの記事でも挙げた「不揃いの一致」の表現が極まったところだと感じた。

 

20作の平成ライダーは個性が強く、デザインも横並びにしたとき、まとまりが一切ない個性の塊と言っても過言ではない。

つまり、「不揃いの一致」である。

平成ライダーというコンテンツはそれぞれの作品が、それぞれの個性を強く打ち出し、前年の仮面ライダーを必ず超えるというようないきがいすら感じてきた。

 

matsu-memorial.hatenablog.com

 

 平成二期ライダーだからこそできるワンシーン。必見である。

 

 そして東都編最後の16話、戦兎が実は戦争を引き起こした原因であると明かされ、上に述したアイデンティティが崩れる。

 

そこに映画で成長した万丈が戦兎という相棒を「支える

これがビルドの真骨頂である。このエモさ。ブロマンスと置き換えてもいいくらいのエモの塊。

 

続く17話「ライダーウォーズ開戦!」から北都戦争編が始まる。三羽カラスや三号ライダー、グリスの登場など世界はよりシリアスに、暗くなっていく。

 

それは次の記事でまたつらつらと書いていく。

 

仮面ライダービルド Blu-ray COLLECTION 1

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