メモリアルダイアリー

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自分が特撮番組を見たときの気持ちや、日々の生活の中で感じたことを自由気ままに綴ろうと思います。

感想 劇場版『コード・ブルー』命の現場を濃く描く傑作

 

8月27日にAmazonプライムビデオに追加された映画『コード・ブルー』を鑑賞した。当時映画館に行ったものと合わせて2回目の鑑賞である。

これからAmazonプライムビデオで見る人もいるかもしれないので極力ネタバレを避けて書いていくことにする。

 

 

コード・ブルー』は2008年7月から9月まで放送されたテレビ番組であり、山下智久を始めとして新垣結衣戸田恵梨香浅利陽介比嘉愛未の5人を主役に置き、「ドクターヘリ」を使ったフライトドクターとしての活躍を描いた作品である。

その二年後に2期、7年後に3期と度々テレビで放映された大人気医療ドラマでもあった。

 

その大人気テレビ番組がついに映画化し、本作は公開4日で92.1億円を超えるほどの大ヒットをたたき出した。また、新田真剣佑山谷花純なども出演し、この作品を彩っていた。

 

本作は東京湾の海ほたると成田国際空港を舞台に未だかつて経験したことの無い未曾有の現場の中に飛び込み、救命活動を行うというストーリーである。

 

さて、この『コード・ブルー』だが、1期の放送時2008年であり、私の年齢は11歳辺り。

その年でありながらこの番組が大好きで録画して何回も見たり、再放送も録画して見返していたり熱中していた記憶がある。

 

一時はこの番組に影響されて医師を目指そうとした程だ。(あまりに自分が文系だったため、諦めたが、、、)

それほど私の目には『コード・ブルー』が新鮮に、鮮明に焼き付いていたのだろうと今にして思う。

 

開始数分でテレビシリーズを追いかけていた人ならわかる『コード・ブルー』らしさ。

テンポよく進む場面とセリフの応酬。鳴り響くコール音を耳に新人フェロー達とともにヘリに乗る白石(演 新垣結衣)。佐藤直紀さんのBGMを背景にヘリが飛ぶ。

テレビで何度も見てきたシーンが劇場の大スクリーンで、大音量で視界と聴覚を物語へ引き込む。プロペラ音が鳴る度に鳥肌が立つ。

この「ブロペラ音」がほかの医療ドラマにはない『コード・ブルー』の最大の特徴であり、『コード・ブルー』たらしめているものである。

 

今回のブログは初の試みでネタバレなしで感想を綴ろうと思うため、良かった点、悪かった点、総評の三段階に分けて書いていく。

それでは、どぞ!

 

 

 

:この映画のよかった点 ①新垣結衣を始めとした主要キャストと、新人フェロー達との成長が見れる

 

 

本作は劇場版らしく、経験したことの無い未曾有の海難事故に立ち向かっていくお話、そして3期で賛否がありつつも描かれた各キャラの恋の行方を見ることが出来る。

 

1期、2期では新人としての立ち位置だった藍沢はじめ5人が3期では「教育」の立場へと変わっていた。その中での関係性もいくつも描かれており、それらの到達点といったものを映画でかいま見ることが出来る。これはファンにとっては望んでいたものであると思う。ニヤッとするところも多い。

 

 

:この映画の良かった点 ②主要キャスト5人の信頼関係が垣間見える

 

作中でも10年たち、現実でも10年ほど経った5人の演技の良さ、雰囲気、演技、そのどれもがお互いがお互いを信頼しているような安心感があった。 

俳優、女優という世界でそれぞれがそれぞれの道で積んできた「経験」や、「時間」がこの映画で再び交錯して昇華されている感じが見て取れる。その「信頼」がそのまま画面に映し出されている感じ、すごく眼福なんだよなぁ、、

 

 

:この映画の良かった点 ③ 映画オリジナルキャストの演技

 

新田真剣佑山谷花純、かたせ梨乃など映画限定のキャストの演技の質も高く、画に浸れるといった感じ。

 

また、各キャラクターと接点があったり、肉親であったりと関係性もある立場のキャラとして登場するので親和性も高い。

 

この映画の良い点④ エンタメならではの展開がある

 

医療という命を扱う題材において、現実ではありえないようなことをする場面がある。ここに賛否はあるかもしれないが私はすごく好きで、「現実」じゃ不可能だからこそ、「映画で」「エンタメ」という世界で実現させる。

この形がものすごく好きだ。ぜひ、どんなシーンなのかはプライムビデオで確認して欲しい。

 

 

ではここからは逆に悪かった点を上げていく。

 

:この映画の悪い点① 劇場版でいいのかというシナリオ

 

この作品、晴れて映画化はした。そしてキャラクターが対応する現場も過去最大の未曾有の海難事故。しかし、あまり詳しくは言えないがそこで行われること自体はテレビの時とあまり変わらないな、と感じる部分が多かった。

医療というの扱った現場で変わり映えや、映像映え、などという話はご法度なのかもしれないがせっかく映画化したのだからもうすこし何かパンチが欲しかったなといったところ、2時間ドラマをやっている。というような印象も受けた。 

 

:この映画の悪い点② 堀りの浅いキャラクター

 

これは仕方の無いことなのかもしれないが映画オリジナルキャストの深堀りが全然なかったというところだ。

そもそも2時間の映画で3組、4組のオリジナルキャストの深堀りなどほぼ不可能であると思われるのでオリジナルキャストを減らす、映画公開前に別媒体でスピンオフを配信する等のやり口もあったのではないかな、と思う。非常に惜しい点である。

 

大きな悪い点は私はこの2点であり、それ以外は好きだ。

 

総評: 『コード・ブルー』好き!!

 

とまあ色々羅列させてもらったが結局はここに終結する。好きなものは好きだ。映画になっても『コード・ブルー』らしさは一つも無くなっていなかった。 

ショッキングな映像もテレビに比べて規制がゆるい分、多めではあるがそれはそれでリアリティが向上して良いことだと思う。

 

Amazonプライムビデオで配信開始したばかりなので、消える前に是非見てほしい1作である。